醒めない夢を見ていた

ただ、いとしいとつたえるだけ。

彼の生きる世界を考えてみた話。

どうもこんにちは、ハルです。

ある時ふと、こんなことを思いました。

 

「無色が似合いそうななかまるくんほど色のある世界が似合うアイドルはいないのでは…?」

 

そこで勢いにかまけて「中丸雄一×色」というテーマでわたしが「なかまるくんにやこんな役をやってほしい!」というただの願望を詰め込んだシナリオを以前Twitterに載せたところ、そこそこの反響をいただきまして嬉しさとなかまるくんがこの役を演じたらどうしよう…とエモさで胸いっぱいになったのですが、それからどんどん創作意欲が膨らんできてしまったので、はてブロに書いてしまおう!という次第になりました。

 

まず事の始まりはこちらから。

 

わたしが大好きで尊敬してやまないファッション雑誌「装苑」にメッタメタに色を着込んで出てほしいという戯言からのスタートでした。なんという小さな始まりなんでしょうか。でもこれは割とずっと思ってる。GINZA大先生にも出てほしい。ハイブランドに身を包んでゴッテゴテのなかまるくん、見たすぎる。あと、メンズファッジは絶対出てほしい。

 

で、考えたシナリオがこちら。

 

 

『まほうのくにのおはなし』(仮)

彼が生まれたと同時に両親が離婚し、父方の親戚に育てられたがそこで愛情を注いでもらえなかった彼は、5歳の誕生日の雨の日の夏、森のはずれにある児童養護施設の前に置き去りにされる。

 

『きみ、どこから来たの?』

_____「ぱぱもままも、おじさんも、ぼくのこと、ふりょうひんだって。わるいこだから、いらないっていいました」


20年後、大人になった彼は、児童養護施設の職員の伝で広島の果樹園で働いていた。しかし過去の経験が原因で人を信じられず、心を閉ざすように重い前髪で顔を隠す彼。25歳にしてはどこか細くて幼く、幼児と少年の間のようなそんな彼は果樹園にお客としてやってくる一人の少女にだけ心を開くことが出来るように。その少女は、彼が今まで出会った中でたったひとりだけ、彼の癖を知っていた。

 

『中丸さんって、嬉しい時太陽に手かざしますよね。そしてちっちゃく笑うの。』

『あなたは、そのままでいてください。無理に大人にならなくていいんです。あなたは本当はいい子だから。』

「僕は、いい子なんですか…?ふりょうひんじゃないんですか…?」

『不良品なんかじゃありません。大丈夫、わたしがそばにいます。』


____『そうだ中丸さん、ふたりで逃げましょう。私たちのことを誰も知らない、どこか遠くへ逃げるんです。そこで作るんです、ふたりだけの国を。魔法の国です。』

「まほうの、くに?」

『そう、中丸さんは国の王様になるんですよ』

彼の心の中にある糸を解してくれる彼女のことを、彼は信頼し共に過ごすようになってゆく。
ふたりだけの「まほうのくに」を作ろうとした矢先、彼女は忽然と行方をくらます。「愛しきみよ、どうかしあわせに」と手紙を残して。たったひとりになった彼は、彼女を失って初めて気づく「愛おしい」という感情に揺さぶられ、いつか彼女が帰ってくると信じ彼の思う「まほうのくに」作りに勤しむが、彼のもとに謎の男が現れ、彼にこう迫る。

『俺の姉さんを殺したのは、お前か?』

男によって紐解かれる彼女の抱えていた秘密と、彼の歩む運命は思わぬ形で交差する。

 

そして主演となる『中丸雄一』のプロフィールはこちら。

 

1983年8月4日生まれ。(本人と1ヶ月違い)

物語における現在(2008年)時点では25歳。

単語と句読点の間を区切って息をするように話す話し方が特徴。

父方の親戚に預けられていた際、家に入れてもらえず、小さな「離れ」と呼ばれる物置小屋で眠ることが多かった。そのため時間の感覚が曖昧で、25歳になった今でも眠る前には必ず「ねむいです」と呟き、20時には眠ってしまう。

毛布の端っこを持って眠るのが好き。

寝言は「ぱぱ、まま」である。

好きな食べ物はコーンフレーク。

施設の先生に「ねえ知ってる?コーンフレークはね、パンを作るための小麦をうっかり外に置きっぱなしにして出来た食べ物なのよ。」と言われた時、「コーンフレークも自分と同じ"ふりょうひん"なんだ」と運命を感じ、それしか食べなくなってしまった。

唯一の「ともだち」「お守り」のネジをずっと持ち歩いている。4歳の時、遊んでいたロボットが壊れて動けなくなり親戚に修理を頼んだが壊れてしまった。「ロボット、動かなかったんだ。こいつもお前と同じ"ふりょうひん"だって事だ。」と動かなくなったロボットに嵌っていた錆びたネジを渡される。「このロボットとお前はともだちだろう?このネジはお前にやるよ。ともだちは大事にするんだ。」それ以来彼はずっとネジをポケットにしまいこみ、たったひとりの「ともだち」として事あるごとに見つめるようになる。

 

このシナリオの中の施設で育ったなかまるくんは無色だけれど、嬉しい時に見る太陽の色だけは知っている。しかし、彼は閉鎖された世界で生きてきた為、色の概念がよく分からず「色」を「色」と認識できない。彼が分かるのは「あたたかい」ということだけ。少女といっしょに「まほうのくに」をつくって「色」に出会って初めて知るのです。「あのあたたかい、は太陽の色だったんだ」と。

また、彼の中の「季節」は夏で止まってしまっています。靄や霧がかかり、木々のすき間から木漏れ日が差して、ときたま通り雨が降るような夏。夏の色は無色。そして彼は雨、夏、森、とかそれまで彼が出会うべき色はたくさんあったのに、そのどれにも気づけなくて、まほうのくにでたくさんの「色」に気づきます。

自分のことをやさしく肯定してくれる彼女に、だんだんと「愛おしい」という感情を抱く彼。しかしその気持ちにすぐには気づくことが出来ません。「愛おしい」と思う気持ちを抱くのは彼女のほうが先なのです。様々な色と世界を知って小さな笑顔が増えてゆく彼のことが愛おしくて愛おしくて堪らずに、彼の元を去る直前彼女が「すきです」と彼を抱きしめたとき、彼は「すき」の意味がわからず「どうして?」とでも言うように戸惑う表情を見せてしまいます。しかし身体が離れ彼女が泣いているのを見たとき、彼は悶々としていた気持ちの答えにたどり着きます。「すき」の意味が分かって、彼にとってはじめての「心に色がついた瞬間」に。彼は優しく笑って、大きな手で彼女の頭を優しく撫でるんです。

彼女のことを「愛おしい」と思う一方、謎の男が現れたことで紐解かれてゆく彼女の秘密に揺れる彼は、まほうのくにの王様になれるのか。彼の重い前髪から覗く太陽は、彼にとって何を意味していたのか。

 

わたしにもまだその答えは分かりません。

 

 

____この作品を演じるなかまるくんには、なかまるくんが得意とする「どこかに潜む違和感」を持ちつつ「育った環境が故の幼児性と儚さ」を大切に台詞を話して欲しい。低音ボイスが魅力のなかまるくんだけど、あえて声は高めに。そして視線や瞳の揺れで演じるのがとても素敵ななかまるくんだから、めちゃくちゃ活きると思うんです。

そしてこの作品のOPは木漏れ日が差す森の中なかまるくんと少女がふたり寄り添って眠る、真っ白な部屋の中なかまるくんと少女が背中合わせで眠る、みたいなのが理想です。そしてタイトルはなかまるくんの直筆がいい。パーっと浮かび上がるのもいいし、一文字づつ完成されるのもいい。うつくしさの代償は哀しみと痛みだよってわかる感じのがいい。(無理やり)

 

…………………………………………………。

いや〜、ほんとに止まらないなこの話。とりあえず今日はここまで。

 

 

何はともあれこれからのお芝居においてはなかまるくんの「アイドル」「好青年」ってフィルターを外してくれるような役が来て欲しいな〜!再始動でイメージがらっと崩してほしいです。きみのその牙城、崩してみない?

 

 

以上、いつかなかまるくんがこんな作品に出会えますよう、小さな願いを込めたオタクの戯言をお送りしました。またなんかあったら更新します、たぶん。