醒めない夢を見ていた

ただ、いとしいとつたえるだけ。

甘い蜃気楼に残す愛の跡は -KAT-TUN『甘い渇き』が最高という話-

狂おしい劇薬を、甘美な毒を、あなたは飲んだことがあるでしょうか。甘い罠に沈んで、ただ過ぎていく時間の残酷さや隔たりなど棄てて、自身の心と躰をありのままの衝動に任せる。

そんな刹那と歪んだ愛を、欲望のままに紡ぐ。KAT-TUN10枚目のオリジナル・アルバム『IGNITE』に収録されている"甘い渇き"という楽曲。この曲、兎にも角にも中丸雄一さんの無双っぷりがいままでのどの作品群よりも飛び抜けて素晴らしいのです。これは全世界に胸を張って高らかに宣言できる。本日はその素晴らしさを想いのままにぶつけていこうとおもいます。

なお、8/9からスタートしている『KAT-TUN LIVE TOUR 2019 IGNITE』の演出などについてはこのブログでは触れません。ご了承のうえ、お付き合いいただけますとありがたき幸せに存じます。しかし今ツアー、うえだくんがラップバトルでオタクとタイマン張っておりまして、各方面の界隈をはじめとする世間の皆様にうえだくんのギャップがガンガンに刺さりまくって、想像以上にうえだくんがバズっているのをご存知でしょうか。気になった方は #ウエダはマジで良い奴 #ラップバトル でTwitter検索お願いします!!!!!!!うえだくんはぜ〜〜〜んぜん怖くない!!!!!!可愛くてやさしいふわふわポメラニアンひよこちゃんとうさぎちゃんのミックスです!!!!!!!

 

渇望と衝動と熱を帯びる愛しさ

さて、お話が少し逸れてしまいましたが、甘い渇きの中丸雄一さんの素晴らしさを少しずつ紐解いてみようとおもいます。お手元に音源がある方、歌詞カードがある方は歌詞を噛み締めながら、IGNITE参戦済みの方は、演出を思い出しながら読んでみてね!

 

ひとまず、"甘い渇き"の歌詞はこちら。

 

KAT-TUN 甘い渇き 歌詞 - 歌ネット

 

今回も、前回の"Don't wait"ブログと同じく、なかまるくんパートを中心に抜粋して紹介します。とんでもない熱量になることが予想されますが、どうか温かい目でご覧ください。また、歌詞の中に出てくる英詞の英訳等はニュアンスです。

 

 

まずこの"甘い渇き"、イントロが不穏。

KAT-TUN、とにかく"不穏"が好きすぎる。

 

 

そしてここでひとつ、世の中の皆さまへお伝えします。中丸雄一という男の見た目のポップさ、爽やかさに油断してたら大怪我するからね!!!!準備はいい???????

 

 

"細い君の首筋に 赤い痕を残そう
僕だけの君でいて I need your love"

 

……………これ歌ってるのほんとに日曜朝のシューイチのお兄さんか??????????あの足が長すぎて長すぎて身体の線が細くて薄〜〜〜くてスーツ姿がめちゃくちゃ爽やかなあのシューイチの………?

とビックリされて思わず一時停止ボタンを押してしまった隠れ中丸担の方、軽く見積って5億人はいる。そのくらい出だしから殺人級のフレーズをなかまるくんに割り振られてる事実が、わたしはしばらく理解出来なくてボーッとしてた。

この楽曲がKAT-TUNの元で華を咲かせる前までは好きなだけ『なかまるくんは艶やかな男だから…なかまるくんに恋すること、焦がれて失恋することは女なら当然だから今よりもっと艶っぽい歌詞が来たって平気な顔して服従しちゃうからねっ!!!!』と強がっていたのだけど、KAT-TUNが全員30代半ばに突入しようとしている今年、とうとうなかまるくんは女の輪郭をなぞるひとになってしまった。

"細い君の首筋に 赤い痕を残そう"だなんてそんな衝動を、あんな人畜無害そうなお兄さんが歌うなんて普通じゃない。彼から香るのは朝日が光るような爽やかな香りではなく、深い夜をゆっくり縁どって満月もどきの完璧ではない月の光を瞳に宿す重たいムスクだ。

"僕だけの君でいて I need your love"  キリキリと音が鳴るくらいの激しさと熱を持つ独占欲を、心の裏側に蠢く気持ちを隠すような余裕を艶やかに纏って、幅のある声で歌われているのだから、頭のなかは甘い夢に浮かされてもう持たない。苦しそうでまだ少し軽さとあどけなさの残る声で愛を歌うあの頃の彼はこの楽曲にはいない。すべて見透かされているような気がするのだ。泣きながら"すき"と唇を動かせば、『………その先は?』と口角を上げ、すべて分かったような瞳でぐっと見つめられそうな、そんな気が。いっそのこと空っぽな身体だけを抱き締めて泣いていたいくらい。とにかくそのくらいすごい。

これはわたしがなかまるくんを語るときにいつも使う言葉達なのですが、彼は『遅効性の毒』『媚薬』『気づいたときには中毒に』『異常を普通に流動的に』のひとだとおもっていて。簡単に中毒になってしまうひとなのです。策士だから、一旦嵌ったらなかなかもとの世界へは帰れない。帰してくれない。シューイチやバラエティでの爽やかで面白い彼しか知らないひとが聴いたら天地が簡単にひっくり返ってしまう。なかまるくんの本来の魅力が鋭く光るフレーズ。

 

そして甘い毒の廻るサビへ。

 

ほら止まらない口付け 腰つきは正直に
君が僕を狂わせる
壊れるくらい感じて 悪い夢見させてよ
二人だけの秘密を 肌に刻もう

 

極限まで気持ちが高まり暴れる心と歪んだ愛を衝動に任せ、互いが互いへ熱を移す様を、"壊れるくらい感じて 悪い夢見させてよ"と笑う。けれどその歌い上げ方から滲むほんの少しの渇望に、歳を重ねて熟し始めた大人になっても変わらない"KAT-TUN"を感じる瞬間がある。"肌に刻もう"の伸ばし方、濃縮還元亀梨和也100%でもはや安心してしまう…………。今日もKAZUYAがKAZUYAでわたしは嬉しいよ……。

 

 

怒涛の2番。呼吸の仕方をも忘れるくらい走ってゆく愛が心地良い。

 

“LIPS”...Making such pretty lies
“HIPS”...Telling me the truth 言い訳探して

 

"Making such pretty lies"  "Telling me the truth" 『こんなに可愛い嘘ついて』『真実を教えてよ』"LIPS"と"HIPS"で華麗に韻を踏んでおきながら、彼女を支配下に置いているんですよ。聴いているのが苦しくなるくらい心の奥をぐちゃぐちゃに掻き回される。そしてなかまるくんの英語のパートだけをまとめた動画を作ってしまったくらいにわたしは紛れもないなかまるくんの英語の発音担なので、このフレーズを聴いてなかまるくんに心底惚れ直してしまった。ほんとうにほんとうに素敵なのです…。発音として完璧ではない、でも滑らかな音の滑り。最高すぎるのでいつか英詞にチャレンジして欲しい。出来ればゴリゴリのクラブミュージックか、トロピカルハウスで。

 

 

この微熱さえ苦しく 衝動は快感に
君は僕を悩ませる
目が眩むほど求めて 甘い罠溺れてよ
剥き出されたリアルを 感じて欲しい

このフレーズを聴いたわたし、『いまのわたしやないか!!!!!』と叫んでしまった。焦がれるくらい苦しいんだよな、そうだよな、そうなんだよ………。そして歌割りが完璧すぎるんですよ。"君が僕を悩ませる"とうたうかめなしくん………。女の子を悩ませるかめなしくん。かめなしくんはそこにただ佇むだけで、視線をひとたび触れさせるだけで、うつくしさでそこにいるひとを殺せるくらいの目力と魔力を持つひとだとおもっているけれど。彼のなかに住んでいる"女の子"がゆっくりと顔を覗かせる瞬間も多いのだけれど。女の子に悩まされ狂いそうなかめなしくんのこわいくらいのうつくしさ、わたしはほんとうにすきです。"剥き出されたリアルを" "感じて欲しい"と掛け合うなかまるくんとうえだくん。ロバ丸の声の溶け合いは枯れた野原に花を咲かせられるくらい綺麗なことはもう分かり切っていますがこれは心臓がひゅっっとなるよね………………。若さだけで走っていたらこんなフレーズはなかなか重く歌えないとおもうので、やはり年齢とともに加速する色気がふたりの良さを引き立てているのは間違いない。そしてこのパート、KAT-TUNとしてのパブリックイメージと、3人それぞれのパブリックイメージが割ときちんとハマってるんじゃないかとおもう。"KAT-TUNらしい"アクセルが全開で一曲を通して続くなかでも、ここは特に顕著な気がする。

 

 

一人彷徨う僕
欲望に呑まれて

 

常日頃から理性の鎧を纏うひとが、感情をちゃんとコントロールできるひとが、冷静に情念をうたうなんて、わたしはなんて世界に来てしまったんだろう、というきもちになる。彼を守る理性からいちばん遠い、煮え立つ情念を、ふつふつと湧き上がる欲を、彼は激しく想いのままにうたうのではなく、敢えてつめたく、鋭く、ぐっと堪えるように表現する。棘さえも厭わない。欲に呑まれたその声はすこし、哀しさと切なさと後悔を孕む。彼の目は光を宿さない。なにも、映さない。この楽曲で彼の立っている世界には、どんな景色が見えているんだろう。心のなかは、どうなっているんだろう。ずっとそのことだけを考えてしまう。こういうささくれだったつめたい感情をうたうのが、なかまるくんは飛び抜けてうまい。理性を着脱可能な彼の持つ業の真骨頂だとかんじてならないのです。

 

 

癒されぬこの渇きと 湧き上がる本能に
君の全てあずけてよ

 

らせんの中渦巻く感情と湧き上がる本能。視線が触れる度、振り切れてしまいそうな気持ちが、その前のパートより余裕なさげになってきたなかまるくんの歌声から溢れている気がする。君のすべてをちゃんと抱き留めるから、罪も罰も受け容れるから。誰にも秘密のまま、何処までも堕ちていきたい。そんな風に聴こえる。この曲の彼は、もう戻らない。もう戻れない。

 

 

そして最後の大サビ。

 

この微熱さえ苦しく 衝動は快感に
君は僕を悩ませる
目が眩むほど求めて 甘い罠溺れてよ
剥き出されたリアルを
僕と 共に 感じて欲しい

 

最後の最後の3連弾、"僕と 共に 感じて欲しい"が、この曲のすべて。聴き終えた頃には甘い罠に掛かって、わたしたちはほら、彼等の手のひらで踊る踊り子になるのです。

 

 

 

 

刹那が魅せる時間の走馬灯のなかで、月も溶けそうな夜には、蜃気楼に偽物の夢を見る。甘い夢になら、永遠に溺れていたいし、甘く優しい嘘になら、永遠に気付かぬフリをして、どこまでも堕ちていくのも、きっと悪くない。この曲は、心の片隅にあるそんなきもちに、火をつけてくれる楽曲。これからもKAT-TUNに死ぬまで狂わされるひとでありたいし、好きな男達に狂わされる人生、上等だよ!!!!と、おもう。

 

 

そんな毎分毎秒最高を更新し続けてくれるKAT-TUNの記念すべき通算10枚目となるオリジナルアルバム『IGNITE』が大絶賛発売中となっております。下にAmazonリンク貼っておきます。

昨年の『CAST』も歴史に名を残すレベルで大名盤だったのですが、今年もそれを上回る最高のアルバムが出来上がりました!!!(KAT-TUNのアルバムは基本ボジョレーヌーボー!)通常盤のボーナストラックには、中丸雄一さん作詞の『We are KAT-TUN』という楽曲が収録されておりまして、なんと!なんとですね!オタクが合法的に信仰対象のアイドルへ愛を叫べる素晴らしい作品になっております!!!!しかもその方法、ガチ恋口上なんですよ!!!!好き好き大好きやっぱ好き!!!!ガチ恋口上のコールがめちゃくちゃ楽しいので通常盤買って!!!!そして、通常盤のシリアルコードを特設サイトに登録するとWe are KAT-TUNの振付動画*1が観られるよ!作詞者のなかまるくんも大のお気に入り!気合を詰め込んで作った愛のかたまり、ぜひぜひチェックしてみてね!そしてそして、アルバムを聴いて歌い踊り建国した国を焼き尽くすKAT-TUNが観たい!とおもったそこのあなた!Twitterで#kattun_ticket求 を検索して、お近くの会場のチケットを手に入れるチャレンジをしてみて欲しい!よろしくお願いします!一度KAT-TUNを味わったら、忘れられない躰と心になっているはず!

 

あなたもこの夏だけは、理性の箍を壊してみませんか?

IGNITE (通常盤) (特典なし)

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*1:振付動画という名の可愛さとエロ腰の中丸先生、中丸先生からともだちのカズを守るヤンキーウエダ、出来杉ポンコツ風味優等生かめなしくんの3人がWe are KAT-TUNの授業をしている"ハイフン学園"にあなたも入学できるよ!