醒めない夢を見ていた

ただ、いとしいとつたえるだけ。

きみとぼくの話をしよう

たとえば、宇宙にある愛のことばすべてをきみに伝えたら、きみはどんな顔をするだろうか。

こんなことを言ったら、きみは怒るかもしれない。

こんなことを書いたら、きみはうざったい顔をするかもしれない。

こんなにも一方的にすきを零したら、きみは困ったように笑うかもしれない。

 

でも、それでも。

 

わたしは、この気持ちをきちんと文字にしたい。

今年もまたゆっくりゆっくり積もっていった"すき"の気持ちを、回りだしたわたしの運命の話を、除夜の鐘の音がなってしまう前に。

 

 

2019年。わたしの運命が静かに動き出した年だった。その運命の箱を開く鍵は、将来のキャンバスを描く為の絵筆は、突然目の前に現れた。

 

3月16日、3月17日。なかまるくんにとって3度目のソロアクトライブ『中丸君の楽しい時間3』を、有難いことに3公演観劇させて頂いた。

小さなグローブ座のステージの上で眩い毒とキュートな媚薬を振り撒きながら"ひとり遊び"を繰り広げるその横顔に、言いようのない苦しさと憧憬が募った。このひとのいる世界に少しでも近づきたい。夢を作る世界へ、歩を進めたい。この気持ちを刹那的なものにしたくない。そう思った。夢を言葉にして誓ったあの日、わたしのかみさまは、確かにそこにいた。

絶えず流線のように煌めき、拍動を続ける心臓のように点滅する東京のネオンライトを背に地元へ帰る飛行機のなかで書いた言葉達と抱いた想いは、消えることがないようしっかりとカタチに残した。誰にも見られないように、宝箱にいっぱいの夢と恋と憧れの気持ちを詰め込んで、夢がほんとうになるまで走りきろうと決めた。

 

『就職で東京へ行きたい』

そう周りに告げたときの空気の鋭さを、いまでもよく覚えている。

『絶対無理だよ』

『1人であんな怖い所、行っちゃダメよ』

『地元でのんびり働けばいいよ』

『なんで勉強してることと違う職種がやりたいの』

『なにも無理して東京まで行かなくても』

心配や引き留めの言葉を、それはあなたの抱く幻想だと打ち砕くような言葉を、わたしはすべて飲み込んだ。どうしてって、なんでって言われたって、どうしたって行きたいのだ。諦めかけた夢がまた胸の奥で宝石みたいに光った瞬間を、燻ってた炎がまた静かに燃え上がる瞬きを、わたしはわたしの目でちゃんと見たのだから。わたしはその光を、きちんと自分のものにしたかった。この場所でなら、"わたし"を無くさないまま自分なりの未来を重ねていける気がした。

 

なかまるくんが『わたし、定時で帰ります。』で"諏訪巧くん"として春を紡ぎ、夏のIGNITEツアーに向けてギアを入れていく。そのあいだにも季節は、切ない風と香りを連れてやってくる。寂しい春も、やるせなくて無常な初夏も、暑い夏の到来を謡う梅雨の季節も、なかまるくんはそのままだった。嬉しいこと、楽しいこと、悲しいこと、泣きたいほどにつらいこと、やるせないこと。ありがとう、とおもうこと。たくさんの感情を抱えたまんまで、きみはそのままに、その瞬間を生きていた。どんなときのなかまるくんも、悲しいほどに綺麗だった。笑顔や勇気もひとを強くするけれど、切なさや悲しさも、時にひとを強くするのだと知った。

 

 

 

 

 

夏、わたしは東京にいた。

空にある陽は、いっそう高く高層ビル群を照らす。

 

 

わたしの戦いが、いま始まる。

 

『どんなに小さな一歩からでも自分自身を変えるアクションを起こすきっかけを見つけ、希望を持つことが出来れば、その人自身や社会全体が明るく、より良い楽しい方向へ舵を切ることが出来るのではないかと思っています。』

 

『ハンディを抱える人達だけではなく、若い人達もいろいろ考えているけれど伝える場がないだけではないのか、だからそのためのプラットフォームを作りたいです。』

 

 

選抜テストと面接を終えたわたしの胸は、誰が見てもわかるほどハッキリと鳴っている。いまこの世界でわたしひとりしかいないような感覚に苛まれた。結果を待つあいだ、自分以外にひとの気配もなく、時間をただ溶かしてゆくだけの空っぽな部屋のなか、まだ不明瞭な未来の輪郭をなぞる。名前のない時間を過ごすことがすこしだけ怖かった。

 

 

 

『待たせてごめんね…!来年4月から是非、一緒に未来を創って行けたらいいなと思います。』

 

 

 

握手のあとに手渡された内定通知書が、涙で霞んで見えなくなった。

 

 

わたしは、春から、東京へ行く。らしい。

 

 

内定を告げられ、ビルを出たお昼過ぎの東京は、夕陽が傾きかけていた。その日の夕陽は、いままでの人生のなかで、いちばん美しい夕陽だった。夢と現実の区別がつかなくて、思わずひとり公園で頬をつねった。

それからの日々は驚くほどに目まぐるしくて、けれどキラキラ輝いていた。

 

9月21日。"KAT-TUN LIVE TOUR 2019 IGNITE"福岡公演。バクステ側でトロッコから約2mの距離で見たなかまるくんは、今までとは違う瞳を宿していた。Diamond Skyで赤い舌をちらりと覗かせたのも、甘い渇きで魅せた濡れた情念も、JETのかっこよさも、ハロハロの回転も、アブストラクトで世界を掌握したダンスも、渦巻くあぶない感情も、A MUSEUMの甘やかさも、We are KAT-TUNのたのしさも、雨哀夜藍の凛として艶やかなうつくしさも、アイノオカゲのキュートさと子どもっぽさも。ぜんぶぜんぶ輝いていた。ずっとずっと笑っていた。ずっとずっと、楽しそうだった。この世はすべてきみのもの。全身を燃やして、アイドルを生きていた。最後の最後、IGNITEのバスタオルを高く掲げステージをあとにしたなかまるくんに、わたしは未来の自分を重ねていた。わたしもそう遠くない未来、こんな大人になれるだろうか。

誰からも愛されて、努力を表で見せず、いつもにっこり笑って、自分らしく生きられるだろうか。どれだけ辛くたって苦しくったって、おいしいご飯を食べて、あったかいお風呂にゆっくり入って、たくさんたくさん眠って、すきなものをすきだと叫んで、自分が変わることも、変わらないことも大切に、その勇気だけ離さないで、だれかとたくさん話して、自分を昨日より愛して、だいすきでだいすきで愛しているひとに、愛していると伝える。すきだと伝える。それが出来ていれば、どんな日々だって100点だとおもえるように生きていきたい。

 

 

幸せなこと、生きていてよかったとおもえること、苦しかったこと、怖かったこと。たくさんあったけれど、いっそ忘れてしまいたいものも、強く抱き締めたいとおもう。なんとなく寂しい日に、なんとなく一緒にいたい、声を聴きたいと、なかまるくんを見る度におもう。毎日訪れる朝がこんなにも胸を焦がすのに、毎日訪れる夜にあんなに胸を時めかせるのに、きみの声を聴くだけで、笑う顔を見るだけで、想いは行く当てをなくして、それだけで無限のファンタジーになる。すき過ぎて、なきたくなる。きみを見つけた自分が、きみをすきになれた自分が、とっても誇らしい。いつまでもいつまでも、縮まることの無い距離の追いかけっこを、していたいのだ。愛おしさも苦しさも眩しさも、ぜんぶぜんぶ抱きしめさせて欲しい。

 

 

 

将来の夢は、きみに頼らなくても素敵な思い出を重ねていくことだ。うつくしく気高くキュートに笑うきみに負けないくらい、素敵な大人になることだ。

 

さまざまな色の渦まく雑踏の、ぐちゃぐちゃの絵の具のなかで。たくさんの色かたち、愛や多様性が揺蕩い、甘美な夢が揺れる東京の街で。

 

中丸雄一くん、わたしはどうしようもなく、きみがすきだ。

 

もう一度、繰り返すけれど。

 

こんなことを言ったらきみは怒るかもしれない。

 

 

きみに出会うために生まれてきたのかとおもわなくもないけれど、それは言わないでおいてる。

 

 

きみがどこか遠くへ離れてしまわないかと心配になってしまうから、だから。

 

 

きみの涙を見たときに、ちょっと幸せで安心する気持ちになるのだ。

 

 

もう心配することなんてひとつも要らないのに。

 

 

わたしはきみに出会えて幸せだ。

 

 

この気持ちは最後まで、内緒にしておこう。

 

 

刹那が永遠になる瞬間、わたしはきみに夢を見る。

 

寝ても醒めても、きみのことだけ。

 

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