醒めない夢を見ていた

ただ、いとしいとつたえるだけ。

生きろ、きみはうつくしい。

あともう少しでなかまるくんの誕生日だし、きょうはたぐちくんがカラコンのCM決まってたぐちくんの曲がCMにも使われるんだって!やった!渋谷に展開もされるらしい!嬉しいね!きょうは金曜日だしゆっくり出来るし最高だ!!!なんて浮かれていたら、また悲しい出来事が起きてしまった。唇噛み締める日になってしまった。しかもまた9月1日だ。彼が最後まで愛して、愛し抜いて、大切にしてくれていたKAT-TUNを去った、あの日もそうだった。いまこの気持ちを書き殴らないと眠れないとおもうし、あしたになればいまのこの気持ちはどこか遠くへ消えてしまうかもしれないから、書いておこうとおもう。

 

きょう、9月1日を以てINKTが解散した。

 

何故いつも、聖は、ボタンを掛け違えてしまうのだろう。

忘れもしない5月のあの一件があって、シューイチでなかまるくんがコメントを求められて、仲間だったから、そんなことする奴じゃないって最後まで聖を信じていたから、まだ決まったわけじゃないって言ってくれていたから、あの報道があった日からどん底だったけど少し安心して過ごすことが出来ていた部分があって、信じて信じて、ただ帰りを待って、不起訴になって、よかったなあと胸を撫で下ろして、どうかまた聖が戻ってこられますように、笑ってるところが見られますように、機会をいただけるならまた歌えますようにと願いながらゆっくりじっくり聖が戻ってくるのを待っていた。

弟が甲子園に出場したときは、弟想いのやさしいお兄ちゃんの顔をしていて、週刊誌に直撃されてもちゃんと真摯に受け答えして、久々にほんとうに楽しそうに笑っていたから、「あぁ、全く変わらない笑顔だ、ちゃんと笑えてるなあ」って、わたし自身も久々に聖のことで笑えていた。

聖はKAT-TUNを辞めてからどんどんタトゥーが増えていって、実際はKAT-TUNのときからタトゥーがあって、隠しながら活動していて、なかまるくんに怒られていたわけだけど、そのタトゥーが甲子園での応援の写真を撮られて見えてしまったとき、聖は弟のことをおもって、真夏でうだるような暑さなのに、次の試合からは長袖を着て応援するようなひとだ。弟が試合で勝ったら涙を流すひとだ。やさしさのかたまりのようなひとだ。そのやさしさが、ときに聖自身を苦しめて、居場所を無くしてしまうことがある。やさしさ故の苦しみなのか。わたしにはよく分からないけれど、聖の悪いところだなあとおもう。やさしすぎるひとに、世間は冷たい。

正直言ってINKTとして活動している聖のことを、きちんと向き合って応援できるようになったのはここ1年くらいのことだったから、47都道府県ツアーが決まったときは、「ちゃんと聖を見れるようになれて良かった、やっぱりちゃんとステージに戻ってきてくれるひとだ」と嬉しくなって、地元に来てくれるのだから盛大にお祝いしてたのしもう、とおもっていたところだった。INKTにいる聖はとてもたのしそうだった。のびのびしていた。このひとは音楽がすきなのだなあと実感した。持ち前のやさしさで、INKTを知らないひとにも丁寧にINKTのライブのノリ方を教えていたり、インスタライブでたくさん笑ってくれた。ブレないひとだなあとおもった。いつまでも待とうと決めた。

けれど、わたしのおもいとは裏腹にINKTの続報はいくら経っても聞こえてこなかった。おもい返してみれば、たくさんたくさん話し合っていたんだろうとおもう。最後までINKTを残すことをあきらめてはいなかったとおもう。

聖はあの日以来Twitterを更新しなくなった。きょう、久々にツイートされた内容は解散の報告だった。こんなに悲しいツイートを見るなんておもいもしなかった。メンバーも辛い胸のうちを書いていた。

 

聖は自分を責めるかもしれない。自分のせいでたくさんのひとを悲しませて、居場所を無くしてしまったから、もうダメだと嘆いて消えてしまうかもしれない。底の見えない闇まで堕ちてしまうだろう。ゾクッとするようなことも、この何時間かで頭をよぎった。聖だから、やさしいやさしい男の子だから、もしかしたら。

 

Twitterを開いたら、一報を聞いたたくさんのひとが動揺していた。

「え、まって」「え」

たくさんの感情たちが、画面の上で、宙ぶらりんになっていた。

たくさんのおもいが連なっていたけれど、みんな聖を心配していた。

「こーき絶対消えるなよ。ステージから降りるなよ。」

「こーき生きてお願い」

祈るような消えそうなきもちを、みんな抱いていたことに安堵し、嗚咽を漏らした。

いまはわたしがなにか言える立場ではないことは分かっている。でもこれだけは伝えたい。

 

聖、消えないで。

お顔がすっごくかわいいんだからね。

見せないともったいないよ。

お願いだからまたスポットライトを浴びて。

歌うことをやめないで。

みんないることを忘れないで。

ここからが、あなたの「最後の始まり」だよ。

だから、笑って?

 

生きろ、きみはうつくしい。