このブログは、2022/04/29にNHKFMにて放送されたラジオ「ミュージックライン」のなかまるくん出演部分の文字起こしです。1時間半の番組のうち、1時間以上もBGMなしの落ち着いた深いインタビューをして頂き、とても豊かな時間でした。できるだけ細かく文字起こししましたので、かなり読みこむのに時間がかかります。是非、コーヒー片手に情景を思い浮かべながら読んでいただけますと幸いです。
南波:南波志帆がお送りしている「ミュージックライン」。ここからはゲストの登場です。今夜はKAT-TUNからこの方にお越しいただきました。お名前お願いします。
中丸:はい、あー失礼します。えー中丸雄一と申します。よろしくお願いします!
南波:よろしくお願いいたしまーす!
中丸:お願いします!
南波:中丸さん番組初登場、そしてはじめましてになりますね。
中丸:そうですねはじめまして!
南波:お会いできて光栄でございますー!
中丸:いやあこちらこそ!南波さんすごい良い声してますねえ!
南波:あ、ほんとですか!
中丸:はい!
南波:やった!今日何卒お手柔らかによろしくお願いいたします!
中丸:こちらこそ!
南波:今夜はニューアルバム「Honey」を持ってきてくださいました。作品の話から、グループについて、中丸さんについて、いろいろな角度からお話をお伺いしていきたいと思います。よろしくお願いいたします!
中丸:お願いします!
南波:番組をお聞きの皆さんの実況、つぶやきはTwitterに、#ミュージックライン で。「ミュージックライン」はカタカナでお願いいたします。それではまずはニューアルバム「Honey」から1曲お届けしましょう。では曲紹介をお願いいたします。
中丸:はい、それでは聴いてください。KAT-TUNで、「Roar」。
-♪Roar-
南波:「ミュージックライン」。お送りした曲は、KAT-TUNのニューアルバム「Honey」から、「Roar」でした。なんか葛藤しながらも、情熱的に、エモーショナルに、疾走していく展開に、胸が熱くなりますね。
中丸:ありがとうございます。
南波:とっても心を問われました。
中丸:あの個人的にはすごい久しぶりにフル尺で聴きましたね。
南波・中丸:ふふふふ(笑)
南波:じっくり聴かれてましたもんね今。
中丸:ちょっとじっくり…はいあの…
南波:はい。
中丸:良いヘッドホンで、良い音質で、聴かせてもらいましたね。いやー改めて、良い曲ですね…。
南波:良い曲ですよね〜!
中丸:はい。
南波:こちらの曲は、去年3月にデビュー15周年のアニバーサリーシングルとして発表されたナンバーです。葛藤を抱えながらも、未来に進む決意が歌われておりますが…。
中丸:うん。
南波:グループの15周年とリンクする部分も曲から感じたりしましたか?
中丸:そうですね…。まあそもそもあの〜、亀梨くんのやったドラマの主題歌で。もちろんドラマの内容と、リンクはしてるんですけれども。
南波:はい。
中丸:確かに言われてみれば、KAT-TUNの、まあ15年ぐらいの、活動の内容と被るようなところも、確かにありますね。
南波:なんかあの歌詞の中の、「暗闇に潜む影は まるで自分自身だった」とか。
中丸:うん。
南波:「変わりゆく運命ならば 守るべきものは何か」とか。
中丸:うん。
南波:こう自分とも対峙するようなフレーズも印象的ですよね。
中丸:そうですね。まあこれも、その…ドラマの内容とものすごく一致してると思うんで。もちろんドラマ観た方には、なんとなく分かるな、って思ってもらえるような歌詞の内容かなと思いますね。
南波:この曲は初のデジタル配信でも発表されまして、昨今CD、配信、動画と様々なコンテンツで、エンタメを楽しめる時代になってきてますが…。
中丸:うん。
南波:そういう時代にリンクした活動を、積極的に行っていきたいって想いはお持ちだったんですか?
中丸:あ、もちろんありますね。でもこれあの…。非常に難しくて。
南波:はい。
中丸:でも基本的にあの…うちらの音楽チームも含めてだと思うんですけど、メンバーも、考え方ちょっと一致してて。
南波:はい。
中丸:でもやっぱ、基本はやっぱ、その…昔ながらの、その実際の「モノ」(CD)で手元に届いて欲しいな、っていうのはまず、大前提ですね。
南波:うーん!
中丸:そこの部分アナログのところを、もちろん大事にしながら、ただ時代の流れ的には、やっぱり皆さん手軽にね?こう…スマホでもなんでも、こう…聴きたいときにダウンロードしてみるみたいな。
南波:うん。
中丸:もちろん浸透してますから。なんかバランスよくね、なんかやっていきたいなとは思いますね。
南波:パッケージで手元にあるって嬉しいことですもんね。
中丸:そうっすねこれ感覚的なものなんですけど。
南波:うん。
中丸:なんか手軽になると、反面、ちょっと価値がなんか…。うーん今までと違うような気がして。
南波:うーん。
中丸:やっぱこうこっちも丁寧に作って、その「モノ」を、でやっぱその…100%、伝えられると思うので。っていう気持ちでやってますね。
南波:すごい大事にしていきたい部分でもありますよね。
中丸:そうですねえ。
南波:今夜はKAT-TUNの中丸雄一さんをお迎えしております。改めてよろしくお願いします。
中丸:お願いします!
南波:先ほどもお話した通り、KAT-TUNは去年デビュー15周年を迎え、アニバーサリーイヤーを過ごし、今年でデビューから16年とね、なりました。
中丸:うん。
南波:15周年を昨年、終えられたと思いますが…。
中丸:はい。
南波:今年はどんな1年にしたいですか?
中丸:そうですねもうほんとにまず、そのいつも応援してくれてる皆さまには、あの感謝だなと、思いますね。
南波:うん。
中丸:まああのいろいろあったグループなので。それでも、ねえ15、16年と、やらせてもらってることにまず感謝だなという風に思ってますね。で、その…。ジャニーズのたぶん文化なのかなと思うんですけど。
南波:うん。
中丸:その…グループのデビューの、その「周年」?
南波:うん。
中丸:まあ5周年、10周年、15周年とか。そういう区切りのタイミングって、なんかこう…お祭りのような1年になったりするんですよ。
南波:はい。
中丸:だけれども、KAT-TUNの場合、いろいろな諸事情があって。
南波:はい。
中丸:まあ5周年、10周年のタイミングってあんまりお祝いできるような空気じゃなかったんですよ。
南波:うーん。
中丸:これまで体験したことなくて。いわゆるその「お祭り」を。ようやく初めて15周年で、とても煌びやかな1年を過ごさせてもらったと思ってるんで。で、まあもう16年…だから16周年か。まあ入ってるんですけれども。まあツアー、今絶賛周っておりまして。
南波:はい。
中丸:あとはその15年の…楽しい、勢いのある感じが、まあまだ引き続いてるなあって感じがしますね。去年のような活動が出来たらいいなあとは、個人的には願ってますね。
南波:全力で楽しみながら…?
中丸:はい。
南波:KAT-TUNは各々が自立していて、アーティスト性の高いグループでもあると思うんですけど、メンバーの関係性っていうのは変化してますか?
中丸:いや基本的には変わらないですね。
南波:へー!
中丸:出会ってそれぞれ20年くらいは経ってるんですけど…。
南波:はい。
中丸:もうこっからは多分変わんないと思いますね。感覚的には。音楽面でももう別に…。まあ前からですけど、なんかあんま干渉し合わないっすね。
南波:あ、そうなんですね…!
中丸:はいソロの部分とかは。
南波:うん。
中丸:はい。今も引き続きそんな感じでやってますね。
南波:やっぱりそれは、信頼ゆえのやつなんですかね?
中丸:個人的に思うのは、それぞれやりたいことがけっこう明確だと思うんで、なんか…。心配ももちろんないし、今年はどんな演出で来んのかなって楽しみな感じで…。まあ、構えてますね。
南波:メンバーでありながら、他のメンバーの活躍とかやっぱり嬉しかったりワクワクしたり…?
中丸:うん。あ、そうですね。芸能の活動のほうももちろん、気にはもちろんしてますし。音楽のソロの演出なんかも、いつも楽しみにしていますね。
南波:その…楽しいことも、大変だったこともご経験されてきていらっしゃると思うんですけど…。
中丸:うん。
南波:その中でご自身を支えてきたものってなんでしたか?
中丸:えっと完全にファンの皆さんの応援ですね。
南波:あぁ素敵ですねえ…。
中丸:いやいやこれはもう、もうほんっとその通りですね。なんかやっぱ…。15年もやってて、メンバー編成けっこう変わってるんで。
南波:うん。
中丸:でなんだ…。あんまりそんなに前例がないと思うんすよ。その…。「3年周期でひとり抜ける」みたいな。
中丸・南波:ふふふふ(笑)
中丸:なかなかない…(笑)その、もちろん先も読めないし、なんかもうその年その年で「どうすんだ」みたいな空気も、多少あったんで。まあそんな中でね。それでもこう…応援してくれてる人がね、ライブなんかでこう…目の当たりにすると、なんかすごく活力が、やっぱり出るものですね。
南波:すごく愛をね、くれますもんねファンの方って…。
中丸:そうですねえ…。なんか…。この、芸能の活動の全てにおいてだと思うんですけどね。全ての活力の根源のような気がしますね。
南波:ほー…。
中丸:今ライブやってて実感するのは、声、今お客さん出せない…。
南波:はい。
中丸:まあルールなんですけど。まあそれでもやっぱりこう…。身体でね、こう…表現してくれたりこう…。なんか、するのを見て、で、なんかそういうのを見てこっちも、「あ、皆さんがそうやって楽しもうとして前向きにやってくれてる感じが、こっちも高揚する」というか。
南波:うーん…!
中丸:ええ。最近ではツアーではなんかそういうのを実感しますね。
南波:なんかマスクとかしててもやっぱり表情とか、気持ちって伝わってきますもんね…!
中丸:いやこれ不思議なんですよねえ。
南波:うーん…!
中丸:たぶんお客さん側も、コロナが始まってすぐの、「ようやくライブできるようになった」みたいなタイミングでは、やっぱねこっちももちろんそうですけどすっごい戸惑った空気があったんすよ。
南波:うーん…!
中丸:なんか。「これは…え、笑い声はOKなの?」みたいな。
南波:ふふふふ(笑)
中丸:みんなが全部気にしてるみたいな。
南波:そうですよね…!
中丸:なんかでもその辺もようやくなんか…少しずつ理解してきてお互いが。ようやくその…「声が出せないルールの中でもこう楽しむべきだよね」っていうのが、だんだん分かってきたような気がしますね。
南波:中丸さんといえば、司会やコメンテーターとしてのね、活動も行っていらっしゃいまして。
中丸:はい。
南波:ご自身がMCをするときに心がけていらっしゃることってあります?
中丸:MCで心がけること…。
南波:はい。
中丸:いやそんなに…なんだろ…。いや目いっぱいそんな、場数があるってわけじゃないんですけど。まあ例えばグループだけでやる番組とかライブとかでは、なんだろう…。いや正直そんな気にすることあんまりないですね。
南波:へー!
中丸:とにかくその…「楽しくなればいいな」っていうのは気にしてますけど。
南波:はい。
中丸:なんかちょっと話が脱線したなとか、話がちょっと…なんか神妙になってきたなとか。
南波:うん。
中丸:だったらば、どうにかこう…クッとこう…ちょっと面白いほうへ流れるように軌道修正する…くらいですかね。まああとは、まああんまりないですけど…。
南波:はい。
中丸:「なんかこの話題、こっちのメンバーあんま話してないな」とか。
南波:うんうん。
中丸:そういうのが気になった場合は、話を振るようにとか。その程度ですねでも。
南波:ほんと…なんかいつも完全に空気を読んでいるというか俯瞰で見てらっしゃる部分もありますよね中丸さんって…。場の空気を…。
中丸:いやあ…見れてるんすかねえ分かんないすけども。まあそう言ってもらえたら嬉しいですけど。まあでももう、他の2人(亀梨・上田)も経験値けっこう積んでるんで。そんなにこっちが心配することもないのかなっていう気持ちで。やってますね。グループ内では。
南波:なんかすごく気遣いの方だなあ…って、拝見してて思って。
中丸:そうですか!?
南波:はい。なんか、「真心」というか…。
中丸:いやこれでも…。反対の話なんですけど…。
南波:はい。
中丸:年々気遣えてないなって実感してるんすよね。
南波:えー!そういうものなんですか?
中丸:いやこれ…良い悪いはちょっと…。あの分かんないすけど。
南波:うん。
中丸:その…10代とか、20代、まあ前半くらいまでかな。
南波:うん。
中丸:とかはやっぱりその…。初めての現場ばかりだったり、初めてお会いする人たちばかりだったんで。
南波:うーん。
中丸:まあ若いし、まあ下の…その立場的にも下じゃないすか。
南波:うん。
中丸:そりゃもちろん、めちゃくちゃに気遣って…動いてたはずなんですけど。
南波:はい。
中丸:だんだんとこう…ね、経験も積んで。
南波:うん。
中丸:関わるスタッフさんも、その…もちろんもう年下もたくさん入ってきて、「これどうしたらいいんだろう」みたいな。もちろんこっち(演者)のほうが、その…経験が豊富だ、みたいな。
南波:うん。
中丸:ケースが増えてくるわけですよ。そうなってきたっていう理由もあるのか…。
南波:はい。
中丸:人にあんま気遣わなくなりましたね。
南波:えー!じゃあより自由に、楽しく…?
中丸:そうですね。はい。そういう気持ちでやってますね。
南波:なんかいつもほんと中丸さんってどこでも…なんかブレがないというか…。「中丸さん」として存在してる感じがあって。
中丸:はい。ありがとうございます。
南波:なんだろうな…。ブレないコツっていうか…常にこう…自分として存在し続けるコツというかあるんですか?
中丸:えっとまずひとつは…。
南波:はい。
中丸:結局テレビでもラジオでもなんでもそうですけど…。
南波:うん。
中丸:もう別に、表だけ良い顔してももうバレるじゃないすか…(笑)へへへ(笑)もうそんなの。
南波:ふふふふ(笑)確かに!
中丸:っていう…なんか…ことを前提に考えを持ってるかもしれないですね。
南波:ふーん!
中丸:あとまあ…まあそうだなあ…。なんかデビューしてすぐの頃かな。なんかマネージャーさんにそういうアドバイスを受けたことがあるんすよね。
南波:へー!
中丸:もうテレビでガッチガチで…。
南波:はい。
中丸:そのもう…なんにも出来ないときに…。マネージャーさんになんて言われたんだっけな…。なんか…そうそうそうあんまり、「自分がいい子いい子」みたいな。…になろうと思わないほうがいいよみたいな。「いつも通りもう普通に、やってけばいいから。」みたいなことを言われたのが、なんか今でもちょっと残ってて。で、さっきの話と繋がりますけど、まあ要するにその、なんかいい子いい子してても、どうせバレるっていう…(笑)
中丸・南波:ふふふふ(笑)
南波:全部バレる時代ですもんね〜!
中丸:いや今全部バレますよ!そんな…。
南波:無理をしないっていうのも大事なんですね。なんか取り繕わないとか…。
中丸:うーんそうっすね…。あとそもそもやっぱ取り繕ったりするとストレスめちゃくちゃかかりますもんね。
南波:うーん!
中丸:ええ。だからそれがないっていうのは良いですよねだから。
南波:うーん…。緊張ってされたりするんですか?
中丸:緊張は…少ししますけど、でも昔に比べたらやっぱしなくなったかもしれないですね。
南波:ふーん…!
中丸:いやでもやっぱテレビとか、初めて参加する番組とかはめちゃくちゃ緊張しますね。
南波:そこはするんですね…!
中丸:はい。「これどういう空気になるんだろうな」っていう漠然と分からないことじゃないすか。
南波:うんうん。
中丸:それに対して緊張しますね。
南波:やっぱり慣れないこととか場面に対しての緊張であって…。
中丸:はい。そうですね。
南波:ふーん…!
中丸:あと建物とかに対しても緊張しますね。
南波:ふふふふ(笑)建物ですか?
中丸:はい。いや立派な建物で、初めて行ったりすると緊張しません?
南波:ははは確かに(笑)「どういう顔して入ったら良いんかな…」みたいな。
中丸:そうそう、「この入口あってんのかな」みたいな。
南波:ふふふふ(笑)あ、そういう物理的な緊張が…。
中丸:も、そうですね建物に対しても緊張しますね。
南波:ふふふふ(笑)建物に対して緊張するって初めて聞きました。
中丸:いやけっこうみんなあると思うんすよ。でもその自分が建物に対して緊張してるっていうのは気づいてないだけだと思うんすよ。
南波:自覚がないだけで…。
中丸:そう、ドキドキするじゃないですか。
南波:ふふふふ(笑)そうですね(笑)
中丸:あれ建物に対してなんすよ。
南波:あ、へー、今まで知らなかったです。人生で…。あれ建物に対してだったんだ。
中丸:はい。これ中丸調べなんですけどね。へへへへ(笑)
南波:ふふふふ(笑)
南波:今後自覚を持って建物と対峙できますね。中丸:そうですそうです。そうなった場合、「あ、緊張してるな」って思ったら原因分かってればまだちょっと落ち着くかもしれないですからね。
南波:ありがてぇ話をありがとうございます…!
中丸:参考にしてください!
南波:はい!
南波:中丸さんは、ご自身でセルフプロデュースするひとり舞台シリーズもね、行われていらっしゃいまして…。
中丸:はい。
南波:ヒューマンビートボックスや、ストッキングをマネキンに履かせたりとか…。
中丸:はい。
南波:あと、大喜利アフレコとか…。
中丸:うん。
南波:映像、光の演出など、ほんっとにこだわりが詰まってるんですけど…。
中丸:はい。
南波:ひとり舞台の楽しさってなんですかね?
中丸:や〜もうその…「好きにやっていい」っていうその…自由度の高さが魅力ですね。やってて非常に楽しいですね。
南波:あれは…もう中丸さんがやりたいことをぎゅっと詰めてるんですか?
中丸:そうですね。もうイチから最後まで。ひたすらに。
南波:ほんと…なんか独自の世界ですよね。
中丸:そうですね。その「ストッキングを脱がすコーナー」って文字にされるとちょっと…。
南波:はははは(笑)
中丸:誤解を与えそう…まあ誤解与えてないか…まあ事実ですね(笑)
南波:はははは(笑)そうですね(笑)あんま発音することないワードですもんね。
中丸:そうですねはい。まあいろいろなコーナーやってますね。なんかでもひとつそこは気をつけてるかもしれないですね。そのなんか…ライブとかでは大きな箱でいろいろ出来るけれども、その例えばグローブ座とかでやらせてもらうことが多い…まあほとんどなんですけど…。
南波:はい。
中丸:なんかその箱で…「このサイズ感で、何ができるか」っていつも気にしてますね。
南波:サイズ感で?
中丸:サイズ感。要するにお客さんの席が近かったりするし…。
南波:うん。
中丸:ほんと細々とした演出も、まあ目で見て伝わるわけじゃないですか。
南波:うん。
中丸:まあ例えばそのストッキングを脱…
南波:ふふふふ(笑)
中丸:ちょっと恥ずかしいな(笑)ストッキングを脱がす演出をライブでやっても、ちょっと違うじゃないすか。
南波:ふふふふ(笑)
中丸:映像で見る感じ…
南波:うんうんうんうん。
中丸:じゃなくてこの…ほんとに身近な…「なんか変な分からん男がストッキングを一生懸命脱がしてる」っていうのを目の当たりにするあの…。
南波:ふふふふ(笑)
中丸:なんか、不思議な空気と言うんですかね。
南波:丁寧に履かせるとこからですもんねマネキンに…。
中丸:そうですね。そういう距離感とかも気をつけながら何が出来るかなって考えてますね。
南波:でも、けっこう思いもよらぬ発想というか…。
中丸:うん。
南波:ああいう思い付きって…日々のひらめきなんですか?
中丸:えーっとそうですね…。舞台やるって決まってから…えっと…なんか閃いたのをメモるようにはしてますけど…。
南波:ふーん。
中丸:はい。
南波:なんかシュールな面白さありますもんね。
中丸:そうっすね。でもなんか別にお笑いを…その…練習してたわけでは無いんで…。
南波:うーん。
中丸:となると、もう自分が面白いだろうって思うところを信じてやるしかなくて。
南波:うーん!
中丸:そうなった結果がちょっと…なんかちょっと歪んだじゃないすけど…(笑)
南波:ふふふふ(笑)
中丸:ちょっと変わった内容っていう結果になりましたね。
南波:日々けっこう…研究ってされるんですか?
中丸:舞台ですか?
南波:はい。
中丸:あ、けっこうはい。いろいろ…ひとり舞台やられてる方とかのものは観に行ったりとか…。最近は観てないですけど。まあなんかDVDとか。観て参考にするようにはしてますね。
南波:でも凄いですよねひとりで、ですもんね…。完全に。
中丸:そうですね時間にしたら90分くらいなんですけど…。
南波:いやあ…!
中丸:ただこれがね、確かにその、初めてやる前とかは…。
南波:うん。
中丸:「いやこんなん絶対無理だ」と思ってたんですけど。
南波:うん。
中丸:意外ややってみると、結局自分のやりたいことだけなんで、全然なんでもないですね。
南波:えー。
中丸:はい。
南波:あっという間に過ぎちゃうくらいに?
中丸:いやあっという間ですね。なんならちょっともう尺がちょっと延びすぎちゃって1コーナー多すぎるってなって…。
南波:うん…(笑)
中丸:カットするくらい。
南波:ふふふふ(笑)それくらい…
中丸:になりますね。
南波:でもほんとになんかやりたいこととか、たくさんあってもうクリエイティブなんですね根っからの…。
中丸:まあでも考えるの好きですねえ…。ただこれもう一個、やる理由があって…。
南波:はい。
中丸:KAT-TUNのライブ演出に使える、テストの場としても捉えてますね。
南波:テストの場…!
中丸:はい。半分は、まあコントみたいなことやってるんですけど…。
南波:はい。
中丸:半分はその、音楽とか光とかを使ったコーナーだったりするんですけど。
南波:はい。
中丸:実はそのKAT-TUNのグループのライブを見越して…考えてたりしますね。
南波:へえ…!!!なんか未来を感じる演出ですもんね、ああいう光の演出とか…。
中丸:そうですねなんか、最近の流行ってる演出とか…。
南波:うん。
中丸:最近「これもしかしたらパフォーマンスに使えるかも」っていうようなものを、なんか取り込んで、じゃあどう使えるか、っていうので考えてますね。
南波:を試す場、みたいな?
中丸:試す場ですね。
南波:役割もあって…。じゃあほんとに、KAT-TUNにとって良いフィードバックができるように…っていうのを常に考えてらっしゃるんですね。
中丸:そうですね…。うん。だからまあ、変な、でも逆に言うとちょっと贅沢な演出もさせてもらってて舞台では。
南波:うーん。
中丸:その…ドームとか、アリーナクラスで使うような機材をグローブ座とかの箱で使わせてもらってるんで。その場では凄いこう…ゴージャスに。あの…見えたりするんで。
南波:うん。
中丸:うんうん。だからまあ、win-winじゃないですけど、こっちも有難いし、上手くいったらKAT-TUNのライブにも還元できるっていうまあ…いい流れかなとは思ってやってますね。
南波:みんながハッピーの…いい流れですね。
中丸:うーん…。と思ってやってますね。
南波:中丸さん絵もお上手ですし…。
中丸:はい。
南波:フルーツカットとか、あとヒューマンビートボックスなど、ほんとに多彩でいらっしゃいまして…。
中丸:はい。
南波:そんな中丸さんが今興味のあることってなんですか?
中丸:今漫画ですかねえ。
南波:漫画…!
中丸:漫画描くこと。
南波:へー!
中丸:もう最近は空いた時間ずっと漫画描いてますね。
南波:それはそのときに描きたいものを描くんですか?
中丸:まあそうですね…。いやもちろんその…「出版する」っていう目標に向けてですけど。
南波:うんうん。
中丸:そのためには「こういう内容だったら面白いかな」とか考えて、描いてますね。
南波:漫画を描いてるときってどういう感情になるんですか?
中丸:なんかでも…。
南波:うん。
中丸:イラスト描くときもそうですけど、あの…絵描く作業って「無」の世界に入れません?
南波:あー!ちょっとゾーンというか…。
中丸:ゾーンにはいはいはい。あんな感じっす。もう、ゾーンに入って。楽しくやってますね。
南波:ライブとかとじゃあ一緒ですね。歌ってる時とか、踊ってる時もゾーンに入る…。
中丸:うんうん。
南波:じゃないですか。
中丸:そうですね。
南波:やっぱ芸術って全部繋がってくるんですね。
中丸:なんかあるんすかねえ。…ちょっとごめんなさい、ノリで今一丁前に「ゾーン」とかいう言葉言っちゃいましたけど…。
南波・中丸:ふふふふ(笑)はははは(笑)
南波:また、凄いなと思ったのが「動画編集」でして。二宮和也さん、山田涼介さん、菊池風磨さんと動画チャンネルをね、行っていらっしゃいますが…。
中丸:はい。
南波:中丸さんその中でね、編集担当をされていらっしゃいまして…。
中丸:はい。
南波:あれって…けっこう大変ですよね?
中丸:編集…はまあ大変っちゃ大変なのかもしれないすけど…でも元々、細々とした作業が多分好きなんすよね。イラストのアプリ…まあタブレットで描くんですけど、デジタルで。で、使うソフトの感じと、動画編集のソフトの感じが個人的には「なんかちょっと似てるな」って思ったんすよね。
南波:へー!
中丸:そうそう。だから…なんか没頭できますね。どちらも。
南波:けっこう、自己で完結するというか己と向き合う作業みたいなのすごい好きなんですね。
中丸:好きですねえ。あと、なんか逆に言うんであれば、「なんかしてたい病」みたいな。
南波:あー。そういう病が…。
中丸:病かもしんないすね。なんか家でぼーっとするのになんか物凄く罪悪感を感じるんですよ。
南波:ふふふふ(笑)
中丸:なんか。それがひとつ、なんか理由になってますね。
南波:なんかじゃあ、全く何もしない時間みたいなのはあんまりないんですか?お家で…。
中丸:全く何もしないはないっすね。
南波:えー!
中丸:ただ動画ぼーっと観るみたいな時間も、なんか…ビートボックスの動画観たりとか。ライブでなんか参考になるものはないかとか。何かしら仕事にくっつけた動画を観たりとか。
南波:うんうん。
中丸:ただテレビゲームも好きなんで。テレビゲームはやりますね。…ただこれも…。
南波:うん。
中丸:ほんとたまーに、ジャにのちゃんねるの方で、録画して編集したものを出すんで。「これも仕事に繋がるんじゃないかな」みたいな。
南波:ふふふふ(笑)
中丸:気持ちがどっかにやっぱあるんでしょうね。
南波:あー。
中丸:何かしらに仕事に繋げたいか、もしくはなんかしてたい、っていう気持ちでなんか、家にいますね。
南波:じゃあほんともう常に日々インプットだらけというか…。でも確かに全部が繋がってく仕事ですもんねえ。
中丸:ですもんねえ。確かに。最近あとあれかあ。あのもう…、あれ流しっぱですわ。ニュース番組。
南波:ニュース番組を…!
中丸:あの…24時間ずーっと流れてるニュース番組あるじゃないですか。
南波:はいはい。
中丸:あれ永遠に流して…。んで「ながら作業」とかしてますね。
南波:すごいほんと、マルチタスクなんですね。
中丸:いやだから病気だと思うんですよね。
南波:ふふふふ(笑)いやでも、それくらい脳みその回転がすっごい速いんでしょうねきっと…。
中丸:いやでもこれがねえ、最近ようやく気づいたんですよ。
南波:はい。
中丸:家でそういうこと(作業)してるじゃないですか。
南波:はい。
中丸:仕事現場行く頃にはちょっと疲れてるんすよ(笑)
中丸・南波:はははは(笑)
南波:あら…!
中丸:そうなんすよ。
南波:結果疲れてて、なんか…。
中丸:うん。だからなんかちょっとこう…。「あれ眠いの?」みたいな感じで言われることがたまにあるんですけど。
南波:はははは(笑)
中丸:「そんなことないんだけどなあ…」って思ってたんですけど、ちゃんと冷静に考えてみると、多分それなんすよね。午前中で疲れてるっていう。
南波:ははは(笑)すっごい回転してるから…。あー…。
中丸:もしかしたらちょっと…エネルギーの使う分量ちょっと間違えてるのかもしんないですね。
南波:じゃあ中丸さんにとってはほんと、「何もしない、何も考えない」っていう時間を作ることが逆に大切かもしれないですね。
中丸:ちょっと落ち着いたほうがいいかもしんないすね。確かに。
南波:ほんとに…日々お疲れ様です。
中丸:いやいやいや全く疲れてないです!
南波:えーそれではここでニューアルバム「Honey」から1曲お届けしましょう。ではこちらも曲紹介、お願いいたします。
中丸:はい、えーそれでは聴いてください。KAT-TUNで、「Ain't Seen Nothing Yet」。
-♪Ain't Seen Nothing Yet-
南波:ミュージックライン。お送りした曲は、KAT-TUNのニューアルバム「Honey」から、「Ain't Seen Nothing Yet」でした。メロウな煌めきをまといながら、甘やかに、ロマンチックに、浮遊していく感覚が心地よくて、うっとりしてしまいますね。
中丸:ありがとうございます。
南波:ほんとに甘美なナンバーなんですけれども、この曲を最初に聴いたときの印象?いかがでした?
中丸:なんか…お洒落な、ちょっと都会的な曲だなと。まず思いましたね。で、多分アルバム制作するにあたって、多分この曲が最初に決まったと思うんすよね。
南波:へー!
中丸:なんか、スタッフさん含めてメンバーと「こういう感じがいいね」っていう話をして、じゃあ曲選びか、ってなって、でこれがあって、でなんかひとつ、指標になったような曲ですね。ライブでも…あの、頭のほうで披露するような。このアルバムの…なんか表紙じゃないですけど、そういうような曲ですね。
南波:しかもこの曲があったからこそより、アルバムのイメージが見えたっていう…。
中丸:そうですね。この曲を中心に、「じゃあこういう曲も必要か」とかっていうのがこう…発生すると思うんで。中心の曲かもしんないですね。
南波:この曲…こう、余裕のある、大人の色気?みたいなものも感じまして…。
中丸:うん。
南波:色気を出すために、レコーディングで意識されたことってありますか?
中丸:いやあないですね…。
南波:ふふふふ(笑)ない、ないんですね…。
中丸:色気っていうのはあんまり気にしてないっすね。
南波:そうなんですね…!
中丸:はい。
南波:じゃあもう自然に、にじみ出ちまった色気みたいな…?
中丸:ああ、出てたとしたならば嬉しいですけど。…その点はあんまり考えてないすね。
南波:どこをじゃあ…意識されました?この曲は…。
中丸:んー…。まあちょっとやっぱ落ち着いてる曲なんで、まあ声のトーンとか、質感もそれに合うようには気をつけましたね。うん。
南波:うーん!
中丸:なんか、まあ…。自分たちで言うのもどうかなあと思いますけど、なんかその、15年、デビューして過ぎて、まあこれぐらいの年齢になって、「なんかこういう曲、合うんじゃない?」みたいな。
南波:うーん。
中丸:なんか逆に言うんであれば、ねえ。20歳ぐらいの、デビューしたての子が、こういう曲をもしかしたら歌うと、またニュアンスもちょっと変わっちゃうと思うんすよ。
南波:うん。
中丸:背伸び感があるなあみたいな。まあこのタイミングだったらこれしっくり来んじゃないかなっていう。そういうような理由もありますかね。
南波:等身大の感じというか…。
中丸:うーんそうなれば良いなと思ってますね。
南波:じゃあもうあれは、ナチュラルな色気だったんですね。
中丸:めちゃくちゃ褒めてくれるじゃないですか!
南波:ふふふふ(笑)
中丸:そんな僕言われないすよ。
南波:色っぺぇなーって思って…。
中丸:もしかしたらやっぱ亀梨くんが色気あるんでね。
南波:あ、色気担当なんですか亀梨さん。
中丸:担当制度ではないですけどね!(笑)
中丸・南波:ふふふふ(笑)
中丸:それに引っ張られてもらってる、ってのはあるかもしれないですよね。
南波:あの…さっきあの「大人の色気」って表現させて頂いたんですけど…。
中丸:はい。
南波:中丸さんが理想とする、色気のある男性像ってあったりしますか?
中丸:色気のある男性像…?
南波:うん。
中丸:そもそも…。「色気、良いな」って思ってない人間なんで…。
南波:はははは(笑)私もいま聞きながら「あ、愚問かなー?」って思いながら…。
中丸:いえいえいえ!あ、いや、ちょっと言い方間違えたかもしんないですけど…。自分がそうなりたいと思ってないんで…。ま、そういう人、とかが、良いなとは思いますよ?
南波:うん。
中丸:うーん。だから、え?だから…なんだ…。ジョニーデップ…さんとか?
南波:ふふ(笑)はい…。
中丸:そういうことですよね?その…色気というのは。
南波:はい。
中丸:良いなと思いますけどね。「なりたいな」とはならないですもんね。
南波:ほー。え、じゃあ中丸さんが「なりたいなあ」って憧れる男性像っていうのはどっち系なんですか?
中丸:えーなんだろう?ぅーんぇー…。なんかあの…。ずっと…。
南波:うん。
中丸:子供ゴコロっていうんですかね?
南波:うーん!
中丸:を持つような…。あ、それはあれですよ?普段の行動とかじゃなくて…。
南波:はい。
中丸:その…「柔軟な発想ができる大人」って言うんですかね?
南波:あー。
中丸:その…。仕事の面でも。
南波:うん。
中丸:なんか…どんな場所でも、なんかこう1歩踏み込んだ…新しいアイディアが出せる人、みたいな。
南波:うーん!
中丸:そういう人はなんか見てて、「凄いなあ」って思うんで。
南波:うん。
中丸:なんかそういった…人間になっていきたいですね。
南波:ちょっと無邪気な心を忘れずに…?
中丸:うーん、なんか常識とか、あんまり、ねえ?先入観とかガッチガチだと、なんかこういう芸能の活動においては…なんかこう…良くない風になるパターンもあると思うんで。なんかこう自由な発想を持つようなね、脳みそでありたいなと思いますね。
南波:うーん。そういう方ってなんかキラキラしてますもんね、ずっと…。
中丸:うーん確かに、先輩とか見てても、輝いてますからねえ。
南波:人生楽しいんだなあ、っていう…。
中丸:うーん。
南波:憧れますよねえ。
中丸:そうすねえ。確かに。なんか…楽しく生きていきたいすもんね。
南波:はい。楽しく生きていきたいっすねえ…。
中丸:うーん。なんかあったんすか?
中丸・南波:はははは(笑)
南波:楽しく…生きておりやす。はい。
中丸:そうすよねえ。いやこれ、意外とあれっすよ。なんか…そこの…点を…何も考えずに…生きてくと…。
南波:うん。
中丸:なんかちょっとこう…へこたれた時とか…なかなか回復できないパターンもあると思うんですけど…。「いや、そんなの知らん。もう自分は楽しくやってく」みたいな。のを気にしてる人とかだと、多少自分ダメージ受けても、すぐ回復しますもんね。
南波:確かに…!まず喰らわなかったりしますもんねダメージ自体も…!
中丸:そうそうそう。だからそういう構え方ってやっぱ大事っすよね。
南波:でも、私から見るに中丸さんそういう風に見えるんですけどね…。なんか常に、メンタルが整ってるというか…。
中丸:はい。
南波:なんかその乱れたりする瞬間無さそうだなあっていう…。
中丸:あーでも確かに比較的…。安定してるかもしんないすね。
南波:凪のように…。こう…穏やかな…。
中丸:そうっすね、でも逆に言うと「感情がない」みたいな。
南波:えー!
中丸:見え方にもなることもありますね。
南波:ほー。
中丸:ええ。まあどっちが良いか分からないすけど。
南波:なんかブチ上がったりする瞬間あるんですか?日常の中で…。急に、「イエーイ!」みたいな…。
中丸:まあライブとかではなりますけどね?ライブ以外ではないですね。
南波:あ、プライベートない、ですか?
中丸:プライベートではないっすね…。
南波:えー!じゃあほんと一定なんですねずっと…。
中丸:ええ。そうっすね…。だって今ほらあれじゃないすかスマホに全部、ねえ、カメラ付いてる時代じゃないすか。
南波:はい。
中丸:プライベートであいつなんか「イエーイ!」って言ってた、みたいなところたまたま撮られたら嫌じゃないですか?
南波:ふははは(笑)面白いですけどね中丸さんがブチ上がってる姿っていうのは…。
中丸:あーでもなんだろ、そこでもちょっと自分では理由が分かんないっすねえ。昔からだな。
南波:へー!
中丸:プライベートは特に…感情があんまり昂らないかもしれないですね。
南波:それは意識的にではなく元々の気質なんですか?
中丸:多分元々だと思うんですけどねえ。なんでこうなったか分かんないっす。映画とか観て、感情が昂るっていうのはもちろんありますよ?
南波:うん。
中丸:でも普通に生活しててはないですね。
南波:へー。やっぱ揺るがない自分というか世界があるんでしょうねきっと…。
中丸:どうなんすかねえ。まあ自己分析すると、さっきも話した通りなんすけど、やっぱあまりにも10代、20代ぐらいで、人に気遣いすぎたと思ってるんすよ。
南波:うーん。
中丸:多分その反動もあるかもしんないすね。「もう、なに言われてもどう思われても、いや、知らんし。」みたいな。
中丸・南波:はははは(笑)
南波:かっこいい!
中丸:っていう…今、ところにあると思いますね。心は。
南波:へー。
中丸:これがでも、1個、大きな理由があって…。
南波:はい。
中丸:その…グループで、メンバーが抜ける経験が何回かあったんですけど。
南波:うーん。
中丸:僕はどうにかグループを、うまく…こう…活動できるように、他のメンバーにも、めちゃくちゃ気遣ってたつもりなんすよ。
南波:うーん。
中丸:まあ恩着せがましいことじゃないすけど自分のためにですよ?グループがうまくいくようにと思ってるんで。でやってた結果が、うまくいかなかったタイミングが何回かあったっていうのを、経験して、「いやこれ気遣ってこうなるんだったら、気遣わんで良いや。」って思っちゃったんですよね。
南波:あー。そこで…。
中丸:はい。これだって…。幸いにも、いま活動させてもらってますけれども、これだから…。メンバーどっかのタイミングで抜けて…。もうちょっとグループ辞めますか、みたいな可能性ももちろんあったと思うんすよ。
南波:うん。
中丸:じゃあそうなってたんだったらば、「自分気遣ってた意味全くなかったな」ってなっちゃうじゃないですか。
南波:うんうん。
中丸:これ多分人生の後悔になるなと思って…。
南波:あー…。
中丸:でいま…。そうですね、そういう理由で。うーん。活動してますね。
南波:ほんと、確かに後悔っていちばん良くないですもんねなんか…。
中丸:そうっすねえ。
南波:ずーっと残っちゃうし…。
中丸:はい。
南波:だったら自分らしくありのまま楽しく、っていう…。
中丸:うーん。っていう結論に至りましたよねえ。
南波:ほんとにじゃあ、何周もして行き着いた先だったんですね。
中丸:まあ自分のなかではですね。はい。
南波:ほー…。そういうなんか、切り替えがあったらすごくラクになりました?
中丸:めちゃめちゃラクっすね!もう楽しくてしょうがないですね!
南波:えー!
中丸:ふふふ(笑)
南波:めっちゃ良いですね!
中丸:はい。
南波:でも楽しいのがいちばんだから、結果良かったんですね。
中丸:と…思ってますね。はい。
南波:うーん…!ちょっと曲の話に戻るんですけれども…。
中丸:はい。
南波:こちらミュージックビデオは、モノクロとカラーの、コントラストが素敵でして…。
中丸:うん。
南波:表情や仕草、ダンスシーン、動きのひとつひとつがポイントになってくるかなと思いますが、撮影はいかがでしたか?
中丸:撮影は滞りなく、うまく進んだと思いますね。で、編集したりする監督さんとかも、多分若い方なんすよね。
南波:うーん!
中丸:うんうん。だからこう映像的にもなんかこう新しい感じもして。どちらも…まあ2本、MV作ったんですけど。
南波:はいはい。
中丸:まあ、対比もできてるし、うまく出来てるなと思いました。
南波:Ain't Seen Nothing Yetのミュージックビデオはなんかアート感じますもんね。
中丸:そうっすね。白黒で…。うん、光の加減とか…。うん、なんか調整して、作ったなーって思ってますね。
南波:え、中丸さんは…なんかミュージックビデオの撮影の前の日とかって、なにかなんか特別な美のケアとかってするんですか?
中丸:いやしないすね。
南波:ふふふふ(笑)あ、そこはナチュラルに…。
中丸:そうですね。そんな1日で変わります?
中丸・南波:ふふふふ(笑)
南波:まあ…悪あがきなんですかねえ…
中丸:分かんないすけど…。あんまりやらないっすねえ。
南波:えー!じゃあ撮られるとかいうときも、別に何も、普段の自分と変わらず…?
中丸:あ、いやいやいや、施しますよ?
南波:あ、おーん…。
中丸:多少は…。
南波:施し…。
中丸:はい。まあでもそんな過度に…。
南波:うん。
中丸:なんかミュージックビデオだから、ってのはないですね。
南波:えー。そういう意識なんですね…!
中丸:うーん…。
南波:なんか、ねえ普通少しでもこう「かっこよく見えたい」とか、「美しく見せたい」みたいな多少のなんか…エゴみたいなところもあったりするのかなあって思ったりするんですけど…。
中丸:いやこれ…個人的な見解ですけど…。
南波:はい。
中丸:やっぱもう立派なスタッフさんで固まってるんで。
南波:はい。
中丸:多分…いや、まあ…うん…。なんだろう、「誰が立っても、めちゃめちゃ良くなる」っていうもう…保証があると思うんすよ。
中丸・南波:はははは(笑)
中丸:絶対なる信頼があるんで。まあだからって手ぇ抜くわけじゃないですけど。
南波:うん。
中丸:でもそのおかげで、その自分の素の部分というか、「こういう感じで良いんじゃない?」みたいな自然な範囲の、自分でいられると思うんで。まあそういう気持ちで、取り組んでますね。
南波:へえ…。
中丸:まああとは…。まあ、デビューしたての頃とかは、すごいこう肩肘はって、「どうにかしてやんなきゃ」みたいな、ドキドキしながらやってたと思うんですけど。
南波:はい。
中丸:んーなんか、その辺は抜けたかもしんないすね。
南波:うーん。
中丸:良い悪いは分からないですけど。まあでも楽しく撮影はさせて頂きましたね。
南波:えーここからはニューアルバム「Honey」について、伺っていきたいと思います。アルバムとしては、およそ2年半ぶり。10枚目のアルバムとなりました。作品をつくるときは、こだわりを持って制作に向かわれると思いますが、16年目というところで、意識されたことってなんですか?
中丸:えっとまず、まあライブでも、前回のアルバムかな?でもそうですけど、周年のタイミングとかがあって、なんかこう…キャッチーなものとか、「今までのKAT-TUN的メジャーなもので作ろう」とか、そういう思考で作っていったんですけど。
南波:うん。
中丸:まあそういう条件はなくなってるんで。もう16…年目だから。だからなんかこう…周年とかっていう条件はなく、「今のKAT-TUNでチャレンジして、こういうのができるんじゃないか」っていう気持ちで作ってますねアルバムは。今回は。
南波:メンバー同士とかで、「こういうアルバムにしよう」とかいう会話とかってされたんですか?
中丸:えーっと、あとあれですね。スタッフさんの意見を…大きく取り入れようと。そういう話はしましたね。
南波:うーん!メンバー間で…。
中丸:そうですね。なんか今まで、けっこう何でもかんでも首突っ込んで意見言う作り方してたんですけど、でもなんか…。音楽チームのスタッフさんも、こうちょっと入れ替えがあったりとか。さっき言った16年…16周年のアルバムだから、ちょっと新しい風を入れたい、みたいな理由もあって、ここはちょっと「スタッフさんが思うKAT-TUNの形」っていうのに、乗っかってみようと。
南波:うーん!
中丸:あまり…意見を…まあ出してないわけじゃないですけど。でも基本的な部分はスタッフさんに作ってもらおうって気持ちでやろう、っていうのはメンバー間で話してますね。
南波:アルバムタイトルは「Honey」なんですけども、甘さもあれば、苦味だったり…毒っ気を含んだ曲まで、アルバムにはね、収録されまして…。さまざまな楽曲がありますが、曲ごとにボーカルアプローチもね、違ってくるかなって思うんですが…。
中丸:うん。
南波:レコーディング自体ってスムーズでしたか?
中丸:そうですね個人的にはスムーズだったと思います。
南波:けっこう考えて臨まれます?レコーディングって。こう、ボーカルアプローチとか…。「こういう風にやろう」みたいな明確なビジョンを持って…。それともその場で…けっこうアドリブ的な感じで柔軟に、のタイプですか?
中丸:えっといつもそうなんですけど、半分は自分なりのものを持っていって…。で、半分は、その…ディレクションしてくれる人だったり、スタッフの方からその場その場でアドバイスを貰いながら録るんで。まあそこの現場でカタチが、自分が思ってるのとは違うカタチに変わることもあれば、まあそうでないパターンもあったり。まあ半々ですかね。
南波:うーん…!アルバム全体に漂う空気感として、「貫禄」と「余裕」というものを感じたんですけど。
中丸:はい。
南波:例えば「Born Free」という曲からは、『自分をがんじがらめにしてるのは自分なのかもしれない』と気づきを貰うことができまして。
中丸:うん。
南波:中丸さんも楽曲から新しい気づきとか、発見を得ることってありました?今回。
中丸:でも今までこんなに落ち着いた曲を多く一気に作ったことなかったんで。なんか…「あ、こういうジャンルもあるんだな」とか、「こういうパターンもあるんだな」とか。なんか今まであんまり挑んでないような曲調が今回多かったかもしれないですね。まあほんと、微妙な差かもしれないですけど。なんかそういった意味では、初めての領域だなと思いますね。
南波:AK-69さんが参加している「We Just Go Hard」や、櫻井翔さんがラップ詞とラップパートの構成を手がけた「CRYSTAL MOMENT」と、アルバムにはコラボ曲もね、収録されておりまして。
中丸:はい。
南波:こういうコラボからは、どんな刺激を受けました?
中丸:いやあほんとにやっぱあれですね。もう…感謝、まず感謝してますね。
南波:うん。
中丸:なんかやっぱ、音楽チームとKAT-TUNで「新しいことにトライしてみよう」って思っても、やっぱその…範囲って限られちゃうんですよね。
南波:うん。
中丸:でもなんかそういう、おふたり…。翔くんだったり、AKさんだったりが入ることで、「KAT-TUNだったらこういう曲、確かに生まれなかったな」っていう曲になってると思うんで。そういった意味では、このアルバムの幅を広げてくれた2曲だと思いますね。
南波:新しい風が吹きますもんね自分自身にも…。
中丸:そうすねえ。別のプロフェッショナルの方にやっぱり…見てもらうというのはやっぱ…貴重な経験です。
南波:この後お届けする曲は、「Ain't Seen Nothing Yet」と同じく、アルバムのリード曲でもある「STING」という曲です。ピリッと攻撃的でありつつ、クールな質感のナンバーなんですが、こちらの曲の聴きどころ、教えて頂けますか?
中丸:なんすかね。なんか聴きどころっていうか、うーん。音数は多分そんな多くないんすよ。だけれどもなんか聴けちゃう不思議さというか。流行りもあんのかなって思うんですけど。ちょっとだからそういった意味では不思議な曲だなって思ってますね。ライブでもけっこう終盤の良いところで披露してたりするんですけど。「あ、こういうやり方もできるんだな、音数が少なくてもいけるもんなんだな」っていう新たな発見があった1曲ですね。
南波:それではここでニューアルバム「Honey」から、1曲その曲をお届けしましょう。ではこちらも曲紹介お願いいたします。
中丸:はい。それでは聴いてください。KAT-TUNで、「STING」。
-♪STING-
南波:ミュージックライン。お送りした曲は、KAT-TUNのニューアルバム「Honey」から「STING」でした。どこか甘美な雰囲気もある、迷いのない、気高く研ぎ澄まされた曲で、思わずゾクゾクしますね。最高でした。
中丸:いや僕もそのコメント力にゾクゾクしましたね。
南波:ふふふふ(笑)ありがとうございます。
中丸:いやあほんとそんな表現してもらってありがとうございます。
南波:アルバムには、それぞれのソロ曲もね、収録されておりまして、中丸さんは「ムーンショット」というナンバーです。
中丸:はい。
南波:物語が動いていきそうな、イメージが広がる曲ですが、どんなイメージで歌詞は書かれましたか?
中丸:えーっとこれは、まず大前提として、「KAT-TUNの楽曲と被らないようにソロ曲は作ろう」と。まず思ってて。で、ちょっと今回EDMとか電子音とかちょっとゴチャゴチャした曲が少ないなとちょっと思ったんで、まず方向性はそういう風にしようと思いました。で、歌詞は…今あのさっき話した、漫画を描いてるんですけど。趣味で。
南波:はい。
中丸:その漫画の内容をちょっと反映させたような曲ですね。
南波:けっこう近未来的なね、香りのする…。
中丸:そうですね。うんうんうん。
南波:「その時あなたはどうするんだ!」みたいなね、問いみたいなのも貰う…。
中丸:うん。そうすね。
南波:こうヒリヒリとした質感の曲ですよね。
中丸:これどこまで話していいのかな…。
南波:ふふふふ(笑)
中丸:いや、なんか…。ちょっと都市伝説的な話になっちゃうんですけど。
南波:はいはい。
中丸:なんか今後…今AIシステムが世に今渡っていって、で今後…何年か後に、人間の知能をおそらくAIが超えるんじゃないかと。なんかそういう話ってあるじゃないですか。
南波:そういう話大好物です!
中丸:あ、ほんとすか良かった!けっこうあの…。あんまり好きじゃない方が聞くと引かれちゃうんで。
中丸・南波:はははは(笑)
南波:確かに(笑)
中丸:なんかそういうジャンルの話をちょっと引っ掛けた内容になってますね。
南波:うーん!でもほんとまさに、な曲ですもんねえ。
中丸:ありがとうございます。
南波:なんだかすごく鼓舞される曲でもあるなって思いました!すごい曲だなって思いました。
中丸:あーいえいえそんなこと…。ありがとうございます。
南波:KAT-TUNはアルバムを携えたツアーをね、行っておりまして。ステージから見た風景、やっぱり最高ですか?
中丸:いやもう最高ですね。なんかほんとに、1公演1公演がどうなるか分からない状況だと思うんで。なんか、以前に比べてより…うん。当たり前じゃない感じがして。楽しくやっていますね。
南波:うーん。えーKAT-TUNの今後の予定など詳しい情報は、オフィシャルのホームページ、SNSをご確認ください。また、今日お届けした放送はNHKラジオ「らじるらじる」のホームページやアプリを使って、聴き逃し配信で放送終了後から1週間、何度でも聴くことができます。詳しくは番組ホームページをチェックしてください。それでは最後になりますが、お聴きの方にメッセージをいただけますでしょうか?
中丸:あー今日はありがとうございました!
南波:ありがとうございます。
中丸:やーなんかこんなに根掘り葉掘り個人的なこととKAT-TUNのこと聞いていただいて、ほんと嬉しいです。
南波:ありがとうございます。
中丸:で今あのー、全国ツアー周っていまして、興味ある方は是非会場に遊びに来て欲しいなと思っていますね。是非、初めての方には特に観に来て欲しいなあなんて思っております。…え?(笑)
南波:はははは(笑)
中丸:あ、そういうことじゃない?(笑)
南波:あ、いやすいません、なんかちょっと待っちゃったんですけど…。
中丸:あ、すいません…。
南波:すいません、なんか言い残したことありますか?(小声)
中丸:思いの丈は以上ですね。
南波:あ、あ…(笑)わかりました!(笑)
中丸:すいません楽しい時間でした!
南波:はははは(笑)えー今夜のゲストはKAT-TUNの中丸雄一さんでした。ほんとに豊かな楽しい時間をありがとうございました!
中丸:こちらこそありがとうございました!
アルバムやツアーの宣伝で出演する媒体(ラジオに限らず)はどうしても、BGMでずっとリード曲が流れたり、お調子者のパーソナリティさんが場の空気を盛り上げるために振り切ったテンションでインタビューして、頑張って温度上げて喋って、バタバタの中終わる、のパターンが多いですが、今回のラジオは、アルバムの話に軸を置きながらも、そのひと自身を程よい距離感で(たまに南波さんの熱量が弾ける言葉になるのが良かった)、自分の思考を言葉にしやすいようにパスして時間を紡いでくれたのがすごく心地よかったなあとおもいました。
想いを言葉に落とすのはちょっと時間の要る作業で言葉や思考を組み立てるあいだの『間』や、すこしぼそぼそ話して起きる呼吸がしっかりとこちら側にも電波に乗って聞こえてきているのが、静かだけれど熱量のあるうつくしい時間で、南波さんの楽曲やなかまるくん個人に対しての捉え方が綺麗で学びが多かったようにおもいます。なかまるくんの相槌も落ち着きと色気のある柔らかくて優しいものになっていて。おふたりのキャッチボールが、すーっと身体に馴染みました。
BGMを流さず、ただ『話す』に重きを置くことで、なかまるくんのフィルターを通した言葉がたくさん聞けて、またひとつ彼を知れた気がしました。経験を積んだ大人たちが、すきなことや興味のあることについて話しているのを、barのすこし遠い席から聴いているような、とても上質な満ちた時間になりました。素敵な夜をありがとうございました!