醒めない夢を見ていた

ただ、いとしいとつたえるだけ。

旅立ちの鐘が鳴り響く

あの日からもう5日経ったけれど、まだ震えがとまらない。まだうまく言葉が出てこない。けれどこの歓喜を、文字に残しておこうとおもう。こんなにも嬉しくて嬉しくて、伝えたい言葉が、歓喜のあまりお正月の空気を纏った白い息に乗って消えてしまうなんて経験、いままでしたことなかった。こんなに嬉しくて嬉しくてやさしい1月1日は、もう二度とやってこないだろうとおもう。

やっとこの言葉が言える時が来たね。

 

KAT-TUN、充電完了おめでとう。

ありがとう。そして、おかえりなさい。

ずっとずっと、待ってましたよ。

 

11月辺り頃からだっただろうか。かめなしくんがそれっぽいことを匂わせ始めた。なかまるくんも記念すべき9年ぶりのひとり舞台で「俺が待てない」なんて言い出した。だからみんなもうそのときには、そう遠くない未来に薫ってくるであろう特効の薫りを感じながら、復活魂の1曲目はなにがいいだとか、コンセプトは宇宙戦争がいいだとか、ペンラはこんな武器がいいだとか、おもいおもいの大喜利が始まっていた。すごくあたたかくてあたたかくて、きっとこの空気を彼らも最大限わかって受けとめて感じているんだろうなあとおもったりした。だんだんと濃度が高まったとき、TLに「カウコンで重大発表」の文字が躍った。

重大発表。

そんな予感はしていた。帰ってくるんじゃないかって気はしていた。けど、でも、やっぱり嫌だった。わたしが入れない現場で帰って来るなんて。なんで最初におめでとうって言うのがハイフンじゃないんだろう。なんで他G担のその場を盛り上げるためだけの拍手で迎えられなくちゃならないんだろう。みんな落選して泣いているのに。ずっとずっと応援してきたのに。ずるいよ。そんなの無いよってきもちが、頭の中を駆け巡った。いま思えば完全な嫉妬だ。ちょっとあの時のわたしはどうかしてた。冷静に考えたらすごく光栄なことなのに。しあわせなことなのに。たくさんのひとに祝福の、歓喜の言葉をかけてもらえるのにね。ほんとにわたしはダメなオタクだとおもう。

そんなこどもみたいな複雑で苦しいきもちを抱えながら、カウコンをテレビで見た。緊張のあまり、お茶を飲む手を震わせながら。

熱狂の中、ぴかぴかの太陽みたいな笑顔を振りまく亀と山Pを見届けたその時、わたしは自分の目を疑った。亀と山Pとしての出演を終えたかめなしくんが、舞台裏に捌けていくのが一瞬見えたのだ。まさか、まさか。ね。

 

 

その、まさかだった。

 

 

国分くんと井ノ原くんがちょっと緊張しつつ嬉しそうな顔で、「充電期間を経て」って言ったあと、少し間をあけて笑った。「行こう!KAT-TUN!」って言いながら井ノ原くんが人差し指を高く天に突き上げた。気づいたら嗚咽とともに涙が溢れてた。ああ、うそでしょう。こんなにも待ち焦がれた愛おしい彼らが、わたしのだいすきなKAT-TUNが。東京ドームに立っていた。いつもと何ら変わらない顔かたちで。三者三様、鮮やかな「個」を纏って。未だかつてこんなにこころ震えるReal Faceがあっただろうか。こころなしか、歌いだしのかめなしくんの最初の1音がいつもより高く鳴った気がした。きっとわたしの幻想かもしれないけれど。その瞬間、息を呑んだ。言葉が出なかった。いつものように「KAT-TUN 亀梨和也」を纏ったかめなしくんが「Heyドーム!」って呼びかけて左手をひらりとさせた瞬間、特効があがった。うえだくんの瞳が潤んでいた。なかまるくんのボイパがいつもより力強く、高く響いた。ああ、帰ってきた。あの日と同じままで、強く誇らしく気高いままで、まっすぐ前だけ見つめて。この1年8ヶ月、KAT-TUNKAT-TUNをすきなままで、KAT-TUNを貫き通してくれていたことが、ほんとうに嬉しかった。ただひたすらにうつくしいを更新し続ける彼らが愛おしくて愛おしくて堪らなかった。まったく錆びていなかった。滾る炎とレーザーと、「俺らKAT-TUNですが何か?」って肩で風切って花道を歩く3人が、東京ドームを抱いてしまうKAT-TUNが、ほんとうにほんとうにほんとうに、呆れるくらいかっこよかった。余計なものは何一つ無いのに、その場がKAT-TUNで染まっていた。「そうだよこれが引きの美学だよ!!!」って感心するほどどうしようもなくKAT-TUNで、しょうがないなぁって笑ってしまった。

新曲の振り付けで3人が腕をガシッと組んで解けてバウンドしてまた結ばれるところ。あれがこれからのすべてだとおもった。彼らからの宣戦布告。時代の幕開け、彼らが時代をかっさらう証拠だって。絡まって解けてまた繋がる糸は力強いことを彼らは誰よりも知ってる。あの日、揺れる東京ドームで「KAT-TUNをすきな自分でいたい、KAT-TUNをすきな自分でいなきゃいけない、KAT-TUN亀梨和也でいたい」と言い聞かせ決して泣かずに力強い瞳で客席を見つめていたかめなしくんも、「できればファンの方々には笑っていてほしいです。大きくなって戻ってきた時にたくさん笑いましょう」と優しく強く語りかけたうえだくんも、「力をつけた我々が集まって何かおもしろいことが生まれると思っているので、その時に集まって皆さん、楽しく盛り上がりましょう」と言いながら縦揺れしてメンバーに縋るみたいに抱きついて堰を切るように泣いてたなかまるくんも、ほんとうに、ほんとうにきみたちは。信頼出来る男の子になりすぎだよ。いやぁ惚れ直してしまうなぁ。

これから彼らはとんでもないスピードで航海の旅を再開させる。再会を誓った東京ドームに、雷と荒波の中、海賊船の旗を翻しにやって来る。いくつも傷を負った海賊船だけれど、その傷は決してかっこ悪いものじゃなくて、世界中のどんな船より誇らしくて。いつも彼らはわたしたちの百歩先を駆け抜けて、わたしたちが追いつけない、追いつけないよって笑っていると時々フッと笑って振り返り掬いあげてくれるその背中にわたしは陶酔するのだ。彼らの背中には、紛れもない本物の、うつくしい真実しかない。わたしにとってKAT-TUNは永遠に手の届かない高嶺の花。こどものわたしには到底手に届かないジュエリー。それでいい。ちっぽけで何も出来ないこの両手だけれど、彼らの紡ぐ大きな愛や勇気やうつくしさを、いまは両手いっぱい抱きしめたいとおもう。

 

何度でも何度でも言うよ。KAT-TUNおかえり!!!だいすき!!!ありがとう!!!東京ドームで抱いてください!!!特効で殺してください!!!

 

4月、東京ドームで、僕と握手!!!

 

Are you Ready?